ギリシャの男の子

さて、K村まではあと一歩のところに来ましたが、その前にバスに乗り遅れた経緯を少々(長々になりそうですが…)。

いつもはイラクリオン市内のバスターミナルからバスに乗るので何も問題はありませんでした。
が、今回はイラクリオンから少し西に行った郊外の市の友人宅に滞在していたので、途中のバス停でバスをつかまえなくてはなりません。
何種類かのバスが相当のスピードで通り過ぎるので、これが中々大変な仕事。
友人は仕事だったので、同じ建物に住む兄嫁(1月にお世話になったK)に頼むはずが、彼女は旦那を病院に連れて行って留守。
そこで私をバスに乗せる役目を仰せつかったのが、友人の息子S、11才。友人はK村の出身で、村の「お母さん」は彼のおばあちゃんです。
「時間だよ」と私をバス停に案内し「バスの行き先読める?」と照りつける日差しの中、バスの来る方向を睨んでいました。d0042214_0131940.jpg
「僕、バスで行ったことがないんだ。降りるところ分かる?」ありゃりゃ。
「私は何度もバスで行ったことあるよ。大丈夫」
何台かの路線バスが通り過ぎ、長距離バスが見えました。
「何て書いてある?違う、これじゃない」
「あ、次に来るバスじゃない?」見覚えのあるバスの色に私が身を乗り出すと「そうかも。あれ?A村までしか行かない」
「え、でも…」
そのバスも見送り、予定の時間が過ぎ、彼がいらいらしてくるのが分かりました。
「何でKに行きたいの?」
「ずっと行ってないから」
「そうだよね…」
「帰っていいよ、私ひとりで待つよ」
「一人でバスの行き先見て止められるの?」
「…」
「じゃ、ダメだ」

私の携帯が何故かつながらず、会話もなくなりました。
「ねぇ、家に帰ってお母さんに電話してみて。私、一人で待つから」
「じゃ、そこの店で電話借りるよ。もし、バス来ちゃったらどうする?」
「頑張る!!」
「わかった」多分、バスはもう来ないと思ったらしく、今度は素直に私を置いて行きました。

「A(私のこと)、家に帰るよ!!今日はA村行きのバスしかないんだって。チクショウ」

家に帰ると従姉がいてその「A村」行きのバスがその先まで行くことを教えてくれました。
「そんなこと言ったって、分かるはずないだろう!!!」
彼は私には怒りをぶつけず、でもふてくされてソファに転がってしまいました。

1時間後、友人が帰って来ました。
「ごめんね、私が悪いの。表示が変わってるの知らなくて…」
「私はいいけど、Sに悪くて…」
彼は別に、と言う顔をして抱きついてきました。

その後、まだA村まで行く便があったので、前回書いたような成行きになったのでした。
再度、バス停まで私を送らされる羽目になったS。
「S、荷物を持ってあげなさい」と友人。
「重いからいいよ」
「いいのよ、彼は男なんだから」
「大丈夫だよ。ほら、行くよ」
階段を降りる途中で荷物を取り返そうとしても渡しませんでした。

d0042214_0134360.jpg母親とは彼が生れる前からの友人、彼が1才の時から会っているので、普段は身内のように甘えてきます。抱きついてくるは、あちこちキスしてくるは…。まだまだ子供だなって思っていたのですが、確実に男の子から次のステップに成長しているんだな。
一緒に買い物に行った時も、絶対に私にお金を払わせず、荷物も渡しませんでしたっけ。
家を少し離れたところで、もう一度「カバンちょうだい」と言うと黙って渡したのにはちょっと笑えましたが…。

バスに乗る前に「切符、持ってる?」と心配し、運転手さんに行き先を確認してから私を乗せてくれました。

そんな彼へのお土産はポケモンカード!!もう狂喜乱舞してました。「大きくなったら絶対日本に行ってポケモンセンターに行くんだ!!!」「大きくなってもポケモンが好きじゃ、変だよ」「そんなこと分かってるよ!!」
写真のタイのお土産は彼からのプレゼントです。
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by kranaA | 2007-09-25 00:18