ギリシャ語

私がちゃんとギリシャ語を学ぼうと思ったのは、この村がきっかけでした。
ここでは英語はほとんど通じません。
お父さんはドイツで季節労働者をしていたことがあり、「ドイツ語は話すか?」と毎回、訊いてきます。情けないことに大学での第2外国語はドイツ語だったのにまったく忘れている私に残されたコミュニケーション手段はギリシャ語のみ。
ですが、日本ではギリシャ語に触れる機会は皆無。仕事の関係でスクールにも通えず、ギリシャに行く度にもっと勉強しておけば良かった、の繰り返しでした。
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お母さんのカフェニオンに来るおじいさんが「日本人か?俺は朝鮮戦争に行ったんだよ」と思い出話をしてくれたことがあります。
もっと話を聞きたい!!と思ったのに、おじいさんの話してくれる言葉はまったく分からず、悔しい思いをしました。
村の過疎化は著しく、私と話の通じる若い知り合いは次々と都会へ去っていきました。
また、自然の成行きとして、こうしたお年寄りの姿も減っています。

もっと急いでみんなの話を聞かなくちゃ、と、今年前半は心を入れ替えてギリシャ語に取り組みました。インターネットのおかげで日常的にギリシャ語を聴いたり、勉強できるようにもなったので、随分、ましになったと思いたいのですが。

いつもは自分と家族の近況を告げて後はぼんやりとみんなの話を聴きながら座っているだけの私が、今回はどうにか自分から色々と質問。
「随分、村の人が減っちゃったね?前は200人ぐらいいたのに、今は何人ぐらい?」
「もう30人ぐらいしかいないよ」とお父さん。
「え、30人!!」
「大げさだよ。50人ぐらいはいるよ」と村に残っている若者(と言っても30代)。大差ないじゃん。
「家の子供達も皆、イラクリオンに行っちまった。でもな、俺は最後の一人になってもここで旗を振っているよ」
お父さんはカフェニオンの入り口に掛けてあるギリシャ国旗を指して、笑いました。
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by kranaA | 2007-10-07 22:31